
この体験記事は平成29年度の島あっちぃ事業の体験記事となります。モニターツアーの内容、助成率や応募人数などの情報は平成29年度の内容となります。島あっちぃの最新情報については、島あっちぃの公式サイトにてご確認下さい。
「島あっちぃ」プロジェクトにて「渡名喜島」に行ってきました。
島あっちぃとは?
「島の魅力は人の魅力」をテーマに、県内にある離島の歴史や文化、自然、離島の人との交流を楽しむモニターツアー体験。沖縄県に住所を有する方を対象とし、ツアー料金の7割を県が助成するという毎年人気の企画だ。さらに今年度は前回より200名多い3200名が当選予定。
沖縄に住んでいても、まだまだ離島の魅力を知らないという方は多い。今回の「島あっちぃ」は、数ある離島から23離島が参画予定。気になる離島や体験プランをチェックして、お得に離島を楽しもう!
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渡名喜島はこんな島!

泊港から約2時間の場所に位置する、人口約400人が住む離島。
渡名喜島は、集落全体が国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている。重要伝統的建造物群保存地区とは、日本の文化財保護法に規定する文化財種別のひとつで、沖縄では「竹富島」と「渡名喜島」の2島のみ。
選定により、路面より低く建てられた赤瓦の家やふくぎ、白砂の道路など、昔ながらの沖縄の面影が守られている。
自然が守られていることもあり、ウミガメの遭遇率が高いのも特徴。ほぼ毎日ウミガメが見れることから「ウミガメの島」と呼ぶ人もいるそうだ。多くのウミガメが産卵を行う「呼子(ユブク)浜」や、1年中ウミガメが顔を出すと言われる「アンジェーラ浜」の道沿いから海を覗いてみると、満潮時は100%に近い確率でウミガメに出会うことができる。

夜になると空一面に広がる満天の星は、渡名喜島でしか味わえない感動的な光景。天気の良い日は天の川もとても美しく見ることができるため、夜は星空を見に、灯りが少ないところまで是非歩いてみて欲しい。(ハブが出るスポットもあるので、島の人に星空スポットを聞いてから歩くのがおすすめ)
渡名喜島で島あっちぃ体験 <1日目>
■10時40分/渡名喜島港着

この日は10時40分に渡名喜島港に到着。フェリーから降りると、島のコーディネーターである南風原さんが港で出迎えてくれ、南風原さんの車で集落内の飲食店「ふくぎ食堂」に向かう。
■10時50分/オリエンテーション

集落に入り、「ふくぎ食堂」に到着後、オリエンテーションが始まる。
オリエンテーションではコーディネーターによる渡名喜島の説明から始まり、体験プランの説明や自己紹介が行われる。
渡名喜島がどういう島なのか、住んでいる人の話を聞くのはとても新鮮だ。「渡名喜島は神が宿る島とも言われていて、聖地もたくさんあるから後で時間を見つけて案内しようね~」と聞くと、プランが始まる前からわくわくできる。
旅の始まりから現地の人との会話を楽しみつつ、これから始まる旅への期待に胸を膨らませる時間も、島あっちぃの魅力のひとつと言えるだろう。
■12時/昼食

オリエンテーションが終わり、まずは腹ごしらえ。ふくぎ食堂の畳でできた暖かみ溢れる空間で、好きなメニューを選び、友人との会話を楽しみながらの食事は普段より美味しく感じられる。初めて訪れる島での食事は空間込みで楽しいものだ。
■13時30分/山菜採り・ウミガメ観察

腹ごしらえの後、宿泊先へのチェックインを済ませ、ニガナや長命草、ヨモギなどの山菜を採りに山へ向かう。自分で採った山菜がこの後料理として食べられると思うと、より美味しそうな山菜を夢中になって探してしまう。
山菜にも「オス」と「メス」があるらしく、フーチバーはギザギザが激しいものが「オス」で、あまりギザギザしていない葉が「メス」なんだそうだ。ただ体験するではなく、こういった豆知識が聞けるのも嬉しい。
山菜を採った後は、ウミガメがよく出没するという海への案内も。コーディネーターが船を出してくれ、ウミガメ探しの海旅を満喫。

この日は天気も良く、何匹ものウミガメに遭遇することができた。慣れてくると、ウミガメを見つけるスピードが上がってくるので、友人とどちらが先にウミガメを見つけられるかを競い合うのも楽しい。
■14時30分/山菜簡単料理体験

渡名喜島の山と海を楽しんだ後は、採った山菜を使って料理体験。渡名喜島のお土産品として人気の「となっきー(クッキー)」や「にんじんポリポリ」を作っている売店のおばあ達が山菜料理を教えてくれる。
教えてくれるメニューはすべて簡単なものばかりなので、料理が苦手でも気軽に楽しむことができた。
■16時/魚の解体・乾燥(ヒモノ作り)

山菜料理を作った後は、魚の三枚おろしを体験!この日はサワラをつかって三枚おろしをレクチャーしてもらい、解体していく。難しい作業かと思いきや、やってみると意外に女性でも解体することができた。

解体した魚は、天日干しスポットへ持っていき、1日置く。
■18時30分/夕食

体験で汗をかいた後は夕食タイム。もちきびやカツオの刺身など、渡名喜島特産の食材を使った料理と、先ほどつくった山菜料理が提供される。自分たちが採って作った山菜料理の美味しさは格別だ。
■19時30分/地元住民と交流会

夕食でお腹を満たした後は、地元の人たちと交流会がスタート。お酒を交わしながら、今日の体験の話や渡名喜島の話などを楽しみながら酔っぱらう時間は、今日1日が有意義だったことを再確認させてくれる。
お酒を飲んだ後は、星空が見えるスポットへ皆で星空観賞へ。空一面に広がる天の川は、何時間でも見ていられる美しさだった。
渡名喜島で島あっちぃ体験 <2日目>
■9時/ヒモノ乾燥

朝8時からの朝食を済ませた後は、先日天日干しにしたヒモノ作りの仕上げに入る。自分たちが解体した魚がヒモノになっているのを見ると、やはり嬉しい。
渡名喜島の日光を浴びたヒモノ作りを仕上げ、完成したヒモノは持ち帰ることができる。
■10時15分/出港

名残惜しさを感じながら、渡名喜島を出発。港でフェリーに乗り込むと、コーディネーターや島で出会った人たちが手を振ってくれ、また来たいと思わせてくれる。
体験の合間におすすめのスポット
■ふくぎのトンネル

ふくぎの枝がトンネルになっており、100年以上前からあると言われている道。木々から漏れる光が心地よいので、陽が落ちる前の散策がおすすめ。
■神様の休憩所

他の島から来た神様が休憩すると言われている場所。左側の木に神様が休憩するそうだ。この場所から見える山々の風景にも癒される。
■神の宿る岩(イェーンシジ)

渡名喜島に属する無人島「入砂島」の、神様が海を渡ってくると言われる神聖な場所。地元民には「神の岩」と呼ばれている。
■島豆腐屋

夫婦で島豆腐を作っているお店。にがりの代わりに渡名喜島の澄んだ海水を使用。その日の注文分のみ作っている。(月・水・金)※要予約
■フットライト通り

夜の集落を歩く際は、是非足元を見て欲しい。渡名喜島には夜になると、昔ながらのフットライトが点灯され、夜道を美しく照らしてくれる。
フットライトの考え方は、「体の下半身側では光を照らし、上半身側では星空を楽しみましょう」ということだそうだ。自然の美しさを守る、渡名喜島らしい文化だと思った。
■渡名喜島の朝の文化「朝起き会」

島では毎朝、学校の近くでラジオ体操が行われる。ラジオ体操が終わった後は、白砂の道を掃き清める「朝起き会」が6時30分から実施され、来ていない子どもがいるとマイクで呼び出しをされてしまうそうだ。
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