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今年は例年に比べて味がピカイチ!かおりの、よつぼし、しずくっこ他たくさんの品種から志良堂さんがチョイスした完熟した摘みたていちごをお届けします。
宜野座村で11農家が参加するいちご生産組合の組合会長を務めている「志良堂いちご園」の志良堂治さん(以下志良堂さん)。大学卒業後営業として働いていたが実家のマンゴー農家を手伝う為、40歳で農業の道へ。村の研修センターで学ぶうちに「いちご栽培」に魅力を感じた。「宜野座村に来るきっかけになるでしょ。」いちごの未来を信じ、生産者同士模索しながら技術を高め合った。いまや「宜野座のいちご狩り」が新たなおでかけスポットとして認知されつつある。
「今年はとってもきれいに育っていますよ。花も実もきれいで、お客さんもとっても喜んでいます。」そう話す志良堂さんの顔がほころぶ。いちごを栽培して今年で6年目を迎えるという志良堂さんは、新たなチャレンジとして40歳から農業を始めた。もともと宜野座村には農業後継者育成センターというものがあり、そこで学んでいた志良堂さんはいちごを面白いと感じた。「沖繩は冬に楽しめる観光がないので、いちご狩りはいいのではないかと思いました。」とはいえ、初めての試みで栽培技術が完全に確立されていない中での取り組みは苦難の連続だったという。
「苗が本当に大事なんです。別の場所で大事に育てて成長してきたらビニールハウスに移します。最初の頃は害虫などで全部だめになったりして大変でした。」1年中手間がかかり、天候にも左右されやすいいちご栽培。村が主導して九州から講師を呼び学びの機会を設けたり、組合の定例会で品質の向上を話し合い、お互いの意識を高めあっているという。「宜野座村=いちご」が県民に浸透しつつあるのは、村のいちご農家さんたち皆でつくりあげてきた結果だろう。農家さんたちの地域を思う気持ちが、いちごの美味しさへと繋がっている気がした。
いちごの品種は毎年こだわりを持ち、選んでいるという志良堂さん。いちごの味がよくても実がつきにくいものもあり、いちご狩りを楽しみにしているお客さんにとって一番よい品種とは何かを考えているという。「味が落ちたらもう来ないでしょ、毎年来て頂けるのは評価に繋がるから、いい意味でプレッシャーになっています。」他の農家さんと違って、生産から現場のアテンドまで直接消費者の顔が見えるいちご農家はやりがいも大きい。「子ども達に、おじさん頑張って育てているから綺麗に食べてねと伝えると本当に綺麗に食べますよ。」いちごの美味しさに加え、志良堂さんの朗らかな人柄もリピーターを呼ぶ理由のひとつ。
栽培をはじめて15年、2018年1月15日(イイイチゴ)に宜野座村は「イチゴの里宜野座村」を宣言した。村のマスコットキャラクター「ぎ~のくん」もいちごバージョンでお出迎え。志良堂さんは、「宜野座村のキャッチコピー「水と緑と太陽との里」に、いちごも入れたいねって、村長とも話しているんです。」と意気込む。「村のいちごを使ったスイーツとか、ここでしか買えないいちごグッズとかでもっと足を運んでもらうような工夫もしていきたいです。」妥協しないいちご作りで地域の価値をあげ、人を呼ぶ。生まれ育った場所で地域活性化を目指す志良堂さんは、宜野座村の大きな強みとなるだろう。
2月は阪神タイガース宜野座キャンプと同時に、一番甘い旬のいちご狩りが楽しめる良い季節。球場から志良堂いちご園まで車で5分という近さだ。