気候と土壌が美味しさの秘訣
沖縄県はパイナップルの生産量が日本一。県内でも本島北部と石垣島の限られた土地でのみ栽培ができる。その理由は、土壌と気候。土壌は酸性の赤土で非常に水はけのよい土地、気温は30度~35度の高い夏の時期が、糖度の高いパイナップルができる必須条件。
玉城さんが手がけるパイナップルは、「タダオゴールド」という品種。タダオゴールドは、パインの王様とも呼ばれるゴールドバレル種のパイナップルで、玉城さんが東村の土地で育成し、商品化した最高級のもの。収獲したばかりのタダオゴールドの糖度はなんと19.9度!マンゴーと比較しても引けを取らない驚異の甘さだ。
1日冷蔵庫で寝かせるともっと甘くなるとのこと。鮮やかな黄色の果肉はやわらかく、果汁からあふれる甘みがとても上品な味わいだ。
広大なパイナップル畑
玉城さんの所有している畑の総面積は1万5000坪。沖縄セルラースタジアムのグランド総面積の約4200坪と比較すると、その3倍以上の大きさになる。海側の一番広い畑には沢山のビニールハウスがあり、その反対側には全長120mにもなるパイナップル畑が広がっていた。パイナップルの収穫が盛んになるのは7月で、大体2日に1回収穫をする。全体的にまだ青く、粒の部分が黄色がかってきたら収穫の頃合いだ。逆にオレンジ色になると熟し過ぎだそうだ。パイン栽培に水はほとんど要らないので、毎日手入れする必要がない。沖縄の太陽のもと、良い赤土と肥料で育つ、たくましいフルーツなのだ!
一番大事なことは丁寧に育てること
パイナップルは、葉っぱがあって赤い花が咲きその上に実がなる。少しずつ成長し大きくなっていくと傾いて倒れるので、周りに鉄パイプをはりめぐらせ転倒を防ぐ。カラス防止にはブルーのネットが効果的。沖縄の暖かい気候がパイナップルには最適だが、直射日光による日やけ対策が必要だ。玉城さんはパイナップルを一つひとつ綺麗に新聞紙で巻きUVカットをしている。「こうして手間をかけることが一番大事」だそうだ。愛情をこめて育てていくことが、タダオゴールドの極上の甘さを作り出す秘訣だ。

- パイナップルに含まれるクエン酸は夏バテや食欲不振に良い。また、酵素やビタミンA、ビタミンCを多く含みこれらの成分は日焼け対策や肌の老化を遅らせる効力がある。まさにアンチエイジング!