アグーの魅力は肉質にあり
アグーの魅力は、なんといっても極上の肉質。甘味があり、脂身にもコクがあるのが特徴だ。うまみ成分のグルタミン酸が通常の豚に比べて3倍ほど多いため、肉質を柔らかくし、甘みを一層引き立たせてくれる。素材の味を活かしたしゃぶしゃぶをはじめ、アグーの三枚肉や昔ながらのミヌダルなど色々な調理方法で楽しむことができる。沖縄では、豚は鳴き声以外は全て食すというくらい、豚肉を大切にする文化がある。
「アグーは沖縄の財産」だという我那覇さん。古くから伝わる沖縄の食文化を今後も大切にしたい、と語った。
貴重なアグー豚の育て方
一度に産む数は、一般の豚が10頭前後に対しアグーは5、6匹。さらにアグーの妊娠期間は一般の豚の2倍に相当する一年ほどかかり、成長のスピードも遅い。生育に時間もコストもかかるアグーはとても貴重な存在。
産まれてしばらくの間は麦やとうもろこし等の穀物、粉ミルクを混ぜたカロリーの高い飼料で育てる。大人になると泡盛のもろみかすや天然サンゴの化石の粉末、糖蜜、ビール酵母を混ぜ合わせた飼料を与える事によりミネラル、カルシウムが豊富で元気なアグーが育つ。また、アグーはとてもキレイ好き。アグー村も広大な養豚場も毎日欠かさずキレイに清掃している。今アグー村にいるアグーは40頭ほど。我那覇さんや飼育スタッフの愛情が、旨みたっぷりの美味しいアグーを作り出している。
温厚な性格で小型のアグー
アグーの歴史は古く、今から約600年前に中国から沖縄に運ばれ、沖縄で飼い続けられていた豚が起源であると言われている。西洋品種の豚は200~300kgに成長するが、アグーは小型で110kgほど。その性格は温厚だ。
我那覇さんは「人間は動物に生かされている。日頃から感謝の気持ちを忘れず大切に食べてほしい」と語る。
アグー村では、実際にアグーと触れ合うことができる。子供のアグーが列をなしてウォーキングしたり、気持ち良さそうに水を浴びたり、その様子はとても可愛らしい。命や食の大切さについて考える食育の場として、ファミリーで訪れるのもおすすめだ。

- アグー豚はコレステロールが一般の豚肉に比べ1/4と少なくとってもヘルシー。脂身が多いが、そのほとんどがコラーゲン。疲労回復に良いと言われるアミノ酸が豊富に含まれている。美味しくてヘルシー、尚且つ肌にも優しいアグーはまさに女性の味方だ。