アセロラ栽培は国内では沖縄だけ
アセロラは、西インド諸島、南アメリカ北部から中央アメリカ原産とされる熱帯果樹で、沖縄県には1958年に導入された。並里夫婦はサトウキビに変わる新しい農業はないかと、1989年からアセロラ栽培を始めた。沖縄の気候と土壌はアセロラ栽培に適しており、沖縄は日本で唯一のアセロラ生産地となった。また、アセロラには酸味が少なく甘味が強い甘味系と、酸味が強い酸味系の品種がある。沖縄で栽培されているのは、粒が大きくてみずみずしい甘味系がほとんど。
アセロラ栽培のポイント
アセロラの収穫時期は5月~11月。栄養がアセロラの実にしっかりと行き届くように小まめな管理が重要だ。アセロラの木は、水を沢山あげすぎると木だけ成長して実がなりにくい。水をまくのは2週間に1回程度。さらに並里さんは、木だけの成長を抑制するため、適度な大きさに木を切る剪定作業も大事だと話す。独自の栽培方法と、水はけの良い本部町の土壌のもと、太陽の光をたっぷりと浴びた良質なアセロラができる。
貴重な存在、生のアセロラ
おすすめするアセロラの美味しい食べ方は、採れたてをそのまま食べること。生のままのアセロラは3日ほどしか日持ちしない。県民には、一番美味しい収穫したての実を味わって欲しいと並里さんは語る。無農薬栽培にこだわった並里さんのアセロラは皮ごと食べても安心。栄養たっぷりで健康や美容に良いアセロラは、シャーベットやジャム、シロップなど何にでも活用できるのも魅力的だ。

- アセロラのビタミンC含有量は100g中1700mgと、果実の中でも非常に多く、レモン5個分のビタミンCに相当する。肌のキメを整えるほか、紫外線によるシミ対策にもよいと言われる。疲労回復も期待でき、多くのスポーツ選手がジュースにして飲んでいるほど。