全室5部屋の老舗ホテル

「沖縄第一ホテル」は、那覇市にある国際通りからほど近い、一銀通りの通り沿いにある。1955年に創業、今年で61年目を迎える老舗ホテルで、2011年に今の場所に移転・リニューアルオープンした。

ホテルは旅行をするときに泊まる施設、というのが一般的な考えだが沖縄第一ホテルはちょっと違う。観光客のみならず、県内に住んでいる人も朝食目当てのリピーターが多いのだ。

1日3回3組のみ、完全入れ替え制の知る人ぞ知る、朝食の歴史を創業者島袋芳子さんの次女の渡辺さんに聞いた。

美容・健康に良い薬膳朝食

【大きなテーブルに所狭しと並ぶ50品目の料理】

必要な栄養素を バランスよくとるための目安として1日30品目とされているが、沖縄第一ホテルの朝ごはんは50品目。

ゆしどうふや田芋の天ぷら、島にんじんの炒め物など彩り豊かな沖縄の食材が、小鉢に綺麗に盛られている。ボリュームたっぷりな品数なのに、この日の朝食は全部食べても585キロカロリーというから驚きだ。

創業者の母から土台を受け継いだ娘の渡辺さんは、沖縄の食材と健康的な朝ごはんにこだわり、国際中医薬剤師・野菜ソムリエの資格まで取得して研究。

その結果、現在のスタイル”薬膳朝食”にたどり着いたという。


【ウコンを練りこんだパンに黒糖白ごまジャムをかけて/与那国島の長命草とジュース】

長命草やアロエ、ハンダマーなど沖縄は薬草の宝庫。ただ、実際にどう調理したらいいかわからない人が多く、レシピや食材の名前などもよく聞かれるそうだ。

渡辺さんは健康的な朝食を提供すると同時に、調理法や食材の特徴を教えることで、沖縄の人にもっと島の宝（野菜）を自宅でも食べて欲しいと願う。


【食後のデザートは琉球漆器で】

「長寿県沖縄と呼ばれた昔の沖縄の人の食べ方は間違っていなかった。特に、沖縄に住む若い人、子供を持つ母親に知ってもらいたいですね。」と語る笑顔からは、母のような優しさと強い意志が感じられた。


【緑いっぱいの中庭】

沖縄第一ホテルは、那覇市の賑やかな街から一変、ブーゲンビリアや月桃、サガリバナなどの花々に囲まれた中庭があり、静かな空間。

創業当時からそのままのレトロな雰囲気と赤瓦屋根が、朝の時間をより一層穏やかにしてくれる。



テーブルが広く、ゆったりとした空間は妊婦さんやファミリーにも優しい。最近は女性同士の”朝活模合”がよく見られるそうだ。

＜今回食べた朝食メニューはこちら＞

飲み物3種（シークヮーサージュース・豆乳・長命草）
石垣島から取り寄せたオオタニワタリ
島ニンジンの炒め物
苦菜の白和え
セロリとアロエの炒め物（アロエは腸を整えます）
ハンダマー
島ラッキョウの塩漬け
田芋の天ぷら
生モズク
とうがん
長命草
青パパイヤ
ゆしどうふ（てづくりの唐辛子添えて）
ヘチマの酢味噌がけ
2種のパン（ウコン・紅芋）
3種のジャム（ブルーベリー・黒糖白ごまジャム・はちみつ）
デザート（ふかし紅イモ、ドラゴンフルーツ・パイナップル・キウイフルーツ、冬瓜漬け、ぜんざい）
40種類の薬草茶


【沖縄第一ホテルオーナーの渡辺さん】

「おきなわ食材の店」として県が認定

「おきなわ食材の店」とは、お店で提供されているメニューの半分以上が、沖縄県産の農林水産物を使用している、おきなわ食材にこだわりを持った県内の飲食店のこと。

県が定めた「おきなわ食材の店」の店舗数は現在260店舗（平成28年10月）。県内各地・離島に至るまで、旬の県産品がたっぷり食べられるお店を紹介している。
⇒店舗ページはこちら
⇒県内のおきなわ食材の店をもっと探す

【創業】
1955年　（創業61年）
沖縄で一番老舗ホテル・一番小さいホテル（5部屋）

【場所】
沖縄第一ホテル
沖縄県 那覇市牧志1-1-12　一銀通り沿い

【営業時間】
朝食：8時～／9時～／10時～（3240円）
※1回3組入れ替え制　

ディナー： 18時～23時
※前日までに予約制・宮廷料理/薬膳料理（5400円・6480円・8640円）

【定休日】
不定休

【駐車場】
4台（無料）近くにコインPあり

【席数】
席数:4名掛け×3テーブル（全12席）
貸切可：朝10時～12時（8名～12名）※人数用相談
禁煙（喫煙：テラスのみ）

【問い合わせ】
098－867－3116